機械学習とかディープランニングでまた目にすることになった数学の公式のこと。ただの数学のブームでないと思いたい。
今さら、数値プログラミングを習得することは何が訴求されているのか考えてみた。実際は、パソコンを使って解を得る行為のことになっていると思う。
最近(2018年以降)の数学プログラミングブームで思うことは、何よりも1960年代のコンピュータ処理の書籍に既に記述されていること。
本当に同じことが書かれていると思うので、いくつか数式を列挙してみる。このことは、コンピュータ原理が数学者のもとに還元されているのだろうかとそのように感じてしまう。(ただ、コンピュータに数式を打ち込んでデータ入力して実行するプログラマの感想です。)
「電子計計算機 FORTRANとALGOLとその応用」利根 薫・恒川純吉 共立出版(昭和43年)
この書籍にある内容を転載して考えてみます。
機械学習は、ただの数学ブームなのか。コンピュータの原理を突き詰めると数学の理論に行きつく。
40年~50年程度では、数式をプログラミングしていること、そのこと自体何ら変わっていない。
数式とプログラムを一部抜粋しました。
こんなに昔からあるのに、同じことをしているだけだろうか。
それは、結局は数学者のもとに還元されているのだろうか。
機械学習とか、A・Iなど数学の素養が求められるのは、向いている方向が技術特異点でなく、むしろその逆で原点に還ろうとしている現象ではないだろうか。プロ(学者)・アマ問わず。数学者の手元に戻ってリセットされて新しい形のコンピュータが出現する。現在(いま)になって数値プログラミングが出てきたのは、シンギュラリティ(革新のこと)でない。そういうことではないだろうか。
昔は、数値プログラミングをするためには、メーカー、大学、研究機関に所属して大型コンピュータを使うしかなかった。同じことがパソコンでもできるのは技術の進化だけど、同じ数式を使っている。
数学とか理論が進展したのでない。広く捉えて考えてみると、古代ギリシャ、中世アラビア、17世紀以降の近代数学までざっと2000年になる。今度はまた、2000年の時間をかけて解決していく。こうして考えると数学は本当に悠久の時間をかけて、時を刻んでいく。
(P181) 5・3 線形計画法
(P199) 5・4 動的計画法 巡回セールスマンの説明がある。
確かに本に書かれていることは、10人のセールスマンを3つの地域に派遣する内容なのでこの程度であれば、昔のパソコンの練習問題で解ける。
量子コンピュータの凄さを説明している記事で総当たりであれば、最新式のスーパーコンピュータでも何十年かかる計算処理になる。
それよりも一回の計算で回答が出力されるのであればその方がいい。だいたいこのような表現になっている。
しかし、この例えは違う。
何も一度にする必要はなく、分割して計算して何回かトレースすればよい。
数時間でなくても数日で済むだろう。
コンピュータの計算処理を知らない人に誤解を与える。
そして、分割して計算するため最適化を考える工夫をしなくなる。
数十年かかる計算を1時間で実行できるからすごいと感じることより、 1時間で完了させるプログラムを考える方が数十年かかると思う。